ChatGPTで物語を作る

ChatGPTでは、イメージに沿った物語も作ることができます。「物語」と一言で言っても、物語を作るそのプロセスや構成を練る過程は目的に応じてさまざまです。
「物語を作る力」は、創造的な活動はもちろんですが、マーケティングや商品開発、ブランディングやターゲティングなどビジネスのシーンでも活用することのできる重要なスキルです。
ChatGPTの助けを借りることで、このスキルは幅を持ち、多様なシーンで活用することができるきっかけとなるでしょう。
ChatGPT(AI)の活用は先進的なイメージを持たれることも多いですが、その本質は文化的でもあります。我々の想像力や発想力を発展させるための重要なツールともいえるでしょう。
具体的にChatGPTで物語を作ることのメリットや活用事例について事前に確認しておくと、イメージがつきやすいと思いますので、解説します。
ChatGPTで物語を作るメリット
ChatGPTで物語を作ることには多くのメリットや活用方法があります。以下にいくつかの例を挙げます。
- 素早くアイディアを出すことができる
ChatGPTは短時間で多くのアイディアやストーリーのシナリオを作ることができます。これにより、自身のアイディアとChatGPTからの豊富なアイディアを掛け合わせ、スピーディーに物語を作ることができます。 - 物語の展開や全体像の提案
物語の展開やキャラクターの提案など、新しい視点や斬新なアイデアを提供してくれます。これにより、物語の深みや独自性を増やすことができます。 - 反復的な作業の削減
ChatGPTを使って物語のテンプレートや構造を作成することで、制作する人は繰り返し検討したり、物語の構成を練ったり、さまざまなパターンを想定して仮の物語を作るような反復的な作業を減らすことができ、より重要な創作部分に集中することができます。 - 多様なジャンル提案
ChatGPTは様々なジャンルやスタイルに対応できます。このため、幅広いテーマの物語を作成することが可能です。1人の人間が作り出すアイディアの幅を格段に広げることができます。
ChatGPTで作った物語の活用について
ChatGPTで作成された物語は、さまざまな場面で活用されています。
- 作家のサポート
ChatGPTを使って、物語の全体のアイデアを生成し、キャラクターの詳細なバックストーリーや対話の例を提供してもらうことで、作家さんはアイディアをもとに迅速に物語を練ることができます。 - 教育現場での利用
創作力を養うための課題(短編小説の制作など)に活用され、物語の基本や構成のアイディアを参考に、制作を進める課題が実際に行われています。 - ゲームのシナリオ
複数のシナリオやゲームのステージに合わせたストーリーのアイディア、キャラクターの対話シーンを生成することができたり、プレイヤーの選択によってストーリーが分岐するシナリオの構築などを実際にサポートしています。 - ソーシャルメディアコンテンツの作成
ソーシャルメディアでの反応を得るためには、継続的で魅力的なコンテンツを作成する必要があります。テーマに基づきコンテンツを提案してくれるので、フォロワーのエンゲージメント率向上も目指すことができます。 - マーケティング用コンテンツの作成
ブランドテーマやターゲットに合わせた物語を作成したり、キャンペーンのキャラクターやストーリーラインを提案してくれたりします。また、ウェブサイトやソーシャルメディアのプロモーションのアイディアも提案してくれます。
このようにChatGPTでの物語作成は、意外とさまざまな活用方法があり、学生から企業まで幅広く活用しています。
昨今ではSNS上で投稿できる超短編形式で物語を投稿して運用されているSNSアカウントも存在しているくらいですから、ChatGPT(AI)で物語を作れるスキルは今後あらゆる場面で必要になってくるでしょう。
物語の作り方
物語の目的を明確にします。例えば、エンターテインメント、教育、マーケティングなど、何を目指して物語を作るのかを決めます。今回の例では、実際に物語を作ってみましょう。
具体的に、「テーマ」「世界観」「登場人物」「プロット」を決めていきます。これらのアイディアが思い浮かばない場合は、まずChatGPTに「小説を作るためのテーマや世界観のアイディアをください」と尋ねてみるのも良いでしょう。
ChatGPTに実際に送る指示文章(プロンプトと言います)を準備します。具体的かつ詳細な情報で指示することで、よりイメージに近い物語や、より作り込まれた物語を提案してもらうことができます。準備する要素は以下のようなものがお勧めです。
- ジャンル:ファンタジー、ミステリー、ドキュメンタリーなど
- 主要な設定:物語の舞台(時代や場所、環境など)
- 主要なキャラクター:主人公や重要な登場人物の名前や特徴
- 基本的な物語の流れ:物語の始まり、中盤、結末の概要
- テーマやイメージ:物語を通じて伝えたいテーマやメッセージ
次の例を参考にChatGPTに入力してみましょう。指示文章(プロンプト)の例は次のとおりです。
以下の指示内容に従って物語を生成してください。
ジャンル:
舞台:
主要キャラクター:
プロット:
1 {展開を記載}
2 {展開を記載}
3 {展開を記載}
4 {展開を記載}
5 {展開を記載}
テーマ:

工夫ポイント
入力にコツと手間が必要ですが「深津式プロンプト」を使用するとより良い結果が得られるかもしれません。
深津式プロンプトを使った指示文章の一例
#命令
あなたは小説家です。
以下の条件と入力文をもとに物語を執筆してください。
#条件
・{○○}文字程度
・{○○}
#入力文
【ジャンル】:{○○}
【舞台設定】:{○○}
【テーマ】:{○○}
・登場人物①
名前:{○○}
性別:{○○}
性格:{○○}
・登場人物②
名前:{○○}
性別:{○○}
性格:{○○}
【プロット】:{○○}
#出力文
【第{○○}章】:
すると画像のような物語が出力されました。大切なのは出力された物語をしっかり読み。自身の望むシナリオになっているかどうか、物語が意図に沿っているか、不要な要素はないか、必要な要素は含まれているか、をチェックしましょう。


物語の内容を見て、修正してほしい内容や、付け加えて欲しい内容がある場合は追加の指示文章を送ります。
すると画像のようにすぐさま編集して物語を生成してくれます。
このように、物語をチェックし、必要な要素を加えるための指示文章や、無くしてほしい導線を消すような指示文章をお送り、物語を作っていきましょう。

ある程度内容が固まり、納得のいく物語の導線ができたら、ChatGPTから生成された物語をもとに、自身の感性や言葉を用いて色付けを行っていきましょう。
ポイント

思ったような結果が得られない場合は「書き直してください」と一気に修正ややりなおしを依頼してしまうのも良いでしょう。ChatGPTは何度でも練り直してくれます。
ChatGPTは人間と違い修正や提案を何度依頼しても負担になりません。
足りない部分や変更したい方向性が決まっている場合は、「もっと〇〇の要素を強めて書き直してください」「〇〇の描写は必要ないです。書き直してください」
などと具体的な依頼を追加することで、思い通りの回答が得られやすくなります。